Important
本資料は初心者向けの資料であり、本来されるべき解説と異なる・不足している箇所があります。
相互通信にルータを必要としない範囲の接続を「L2接続性がある」、「L2でつながっている」と表現したりします。
LANケーブルやWi-FiのSSIDは基本的に1つにつき1つのL2ネットワークが割り当てられています。 ハブなどで、LANケーブル内のL2ネットワークを複数のデバイスに共有可能です。
L2レベルで動作する技術に、DHCPがあります。
DHCPでは、ネットワークにつながったデバイスに自動的にIPアドレス(インターネット上の住所, もしくはルータ(NAPT)アパートの部屋番号)を割り振り、 通信を行える状態にします。
他にも、DHCPではDNSサーバのアドレスやデフォルトゲートウェイのアドレスを広報することが可能です。
DHCPで自動アドレス設定ができるネットワークを複数用意し、 それらを同一のLANケーブルで伝送したい場合は、VLANが便利です。
VLANを利用することで、 1本のLANケーブルに複数のL2ネットワークを通すことが可能です。
VlanはLANケーブルを流れる通信(パケット)の先頭にVlan IDを付与し、 それによりどのネットワーク向けの通信であるかを判定します。
Vlan ID 1はネイティブなどといわれており、Vlanを使わない普通のネットワークと扱われる場合が多いです。
VLANにはTagged VlanとUntagged VLANがあります。
Untagged VLANは1つのケーブルに1つのみ設定可能で、 VLAN IDをパケットの先頭に付与しないため、普通の通信と変わりません。 VLANを利用できる機器とVLAN非対応な機器間をつなぐ際に利用される場合が多いです。
graph LR
Switch1 -- [VLAN 2] Untagged VLAN [VLAN 3] --- Switch2
上の例を見てください。この場合、Untagged VlanでVlan 2とVlan 3を繋いでいるため、 Switch 1のVlan 2とSwitch 2のVlan 3はL2接続性があるといえます。
多くの場合、このようなことは行わず、VLANを使う範囲内では、Vlan IdはそのL2ネットワーク毎に固定します。
graph LR
Router1 -- Untagged [VLAN 2] --- Switch1
Router2 -- Untagged [VLAN 3] --- Switch1
Switch1 -- Untagged [VLAN 2] --- PC1
Switch1 -- Tagged [VLAN 2,3] --- Switch2
Switch2 -- Untagged [VLAN 2] --- PC2
Switch2 -- Untagged [VLAN 3] --- GuestPC1
上記の例は比較的まともなVLANの運用例です。
Switch 1は別のネットワークを2つ別のVLANとして収容し、 Switch 2に引き継ぎます。 Switch 2はそれらを正しいデバイスに接続します。
一部のルータ(Fujitsu Si-Rシリーズなど)はルータ内部で扱うインターフェースをほぼすべてVLANで表します。 これは、そのままL2用インターフェースとして扱われ、 単一もしくは複数のポートに対しUntaggedもしくはTaggedで接続することができるものがほとんどです。