- ピーク値とRMS値が表示できる。
- ピークホールド時間の設定や、RMS値を集計する区間の長さの設定、メーター値の減少速度を設定する仕組みはない。
- 2種類の表示モードがあるが、どちらも信号のピーク値とRMS値(二乗平均平方根。区間の平均エネルギーを表す。ピーク値と異なり、実際の音量感に近い値になる。)の両方が表示される。
- トラックのボリュームコントロールのところに表示されている通常のレベルメーターの他に、大きく見やすいBit Meterと呼ばれるレベルメーターが用意されている。 - 表示される内容はどちらも同じ
- "Peak/RMS (0 dBFS reference)"
- 信号のピーク値とRMS値を表示。
- float値の1.0を、0dBとして表示する(i.e., 0 dBF(ull)S(cale))
- "K-20 RMS"
- "Peak/RMS (0 dBFS reference)"と同じく信号の瞬時ピークと二乗平均平方根を表示。表示されるメーター値の振れ方もおそらく同じ。
- "Peak/RMS (0 dBFS reference)"と異なり、float値の1.0が、20dBとして表示される。
- これは音圧戦争に対する反省から、RMS値が-20dBになるようにマスタリングするとよいというk-Systemの指針に従ったもの
- k-Systemについてはここがわかりやすい http://pspunch.com/pd/article/k-system/
- k-Systemでは、大きなシアター向けにk-20, ホームシアター向けにk-14, 放送業界用にk-12の3種類のレベルが提案されているが、Bitwig Studioでサポートされているのはk-20のみ。
"Peak/RMS (0 dBFS reference)"モードも、"K-20 RMS"モードも、おそらく挙動は変わらない
- RMS値がレベルメーターに塗りつぶされたバーとして表示される、その上にピーク値が細いバーとして表示される
- ピークホールドタイム(ピークホールドしたバーが上に張り付いている時間)は0
- 信号のレベルが下がったとき、ピーク値、RMS値は-48(dB/sec)程度の一定のスピードで下降する
トラックの通常のレベルメーター | ビッグメーター (Peak/RMS 0 dBFS reference) | ビッグメーター (K-20) |
---|---|---|
- 各トラックと、マスタートラックで表示できる内容が異なる。(各トラックのレベルメーターはピーク値のみ。マスタートラックのレベルメーターはピーク値とRMS値が表示できる)
- ピーク値をホールドする時間は設定できるが、ピーク値とRMS値を減少させる速度は設定できない。
ピークメーターにだけ対応している
- "VUホールド": ピーク値の最大値をホールド表示するかどうか(VUという名前だが、ピーク値のこと)。この設定は、マスタートラックのレベルメーターも含めてすべてのトラックのメーターに反映される。
- "ホールド長さ": ピーク値の最大値をホールドする時間を設定する。
[2s, 15s, Inf]
のうちから選べる
ピーク値とRMS値が表示できる。
- "RMS長さ": RMSを計算するためのデータを集計する区間。
[0.6s, 1.8s, 3s]
から選択できる。区間が長いほうが変動が緩やかになる。 - (RMSのアナログ版であるVUメーターの規格では、基準となる集計区間が300msになっているので、Studio OneのRMS値はVUメーターに合わせた実装になっているというわけではないらしい) - "VUホールド": 各トラックのピークメーターにあるオプションと共通。
- "ホールド長さ": 各トラックのピークメーターにあるオプションと共通。
- ピークメーターのみがサポートされている
- 各トラックの信号のピーク値がピークメーターに塗りつぶされたバーとして表示される。その上に、ピークホールド値が細いバーとして表示される。
- Bitwigの場合は、レベルメーターに塗りつぶされたバーの値はRMS値を表していたが、Studio Oneではピーク値を表していることに注意。
- 信号のレベルが下がったとき、ピーク値が減少していくスピードは-60dB/s程度
- ピークホールド値はレベルメーターの設定の"ホールド長さ"に設定された時間ホールドしてから、値が減少し始める。
- 信号のレベルが下がったときに、ピークホールド値が減少するスピードは、ピークホールド値がおよそ-10dBに達するまでは -4dB/s。-10dB以下になるとより高速に値が減少する。(-10dB/s程度?減少するスピードが非線形になっているか、スピードの違う複数の区間がある可能性があり、うまく計測できていない。((1))
-
"Peak/RMS"のとき: 現在のピーク値がレベルメーターに塗りつぶされたバーとして表示される、その上にピークホールド値が細いバーとして表示される。("VUホールド"がオフになっているときはピークホールド値は表示されない)。RMS値は、白い棒としてピーク値の塗りつぶされたバーに重ねて描画される。
- 信号のレベルが下がったときに、ピーク値が減少するスピードは、-20dB/s程度。(トラックのピークメーターと、減少のスピードが異なる)
- マスタートラックのピークホールド値は、レベルメーター設定の、"ホールド長さ"に関係なく、1秒経ってから減少を始める。
- 信号のレベルが下がったときに、ピークホールド値が減少するスピードは、((1))と同じ?
- 信号のレベルが下がったときに、RMS値が減少するスピードは、-48〜-60dB/s程度。
- ただしRMS長さを長く設定しているときは、最初は緩やかにRMS値が減少する。これはRMS値が基準時間内のオーディオデータを集計して値を算出するため。
- 音量が下がったときにもその直前に鳴っていたとき音のデータが考慮され、それの影響がしばらく残り、RMS値の変動が緩やかになる。 - RMS長さに設定してある時間が経過したあとは、上記のスピードでRMS値が減少する
-
"K20", "K14", "K12"のとき:
- RMS値だけ表示され、ピーク値は表示されない。(これは、k-Systemでは、ピーク値を気にしながらマスタリングするべきではないという指針に従ったもの)
- 信号のレベルが下がったときに、RMS値が減少するスピードは、-96dB/s程度
トラックのレベルメーター(ピークメーター) | マスタートラックのレベルメーター(Peak/RMSモード) | マスタートラックのレベルメーター(K12モード) | マスタートラックのレベルメーター(K14モード) | マスタートラックのレベルメーター(K20モード) |
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- ピークメータのみが実装されている
- 付属のプラグイン"Level Meter"や、"Multi Meter"を使用すれば、RMS値も表示できる。サンプル間ピークの検出もできる。
- 離散波形データをD/A変換するとき、真のピーク値はサンプル点の間にできるため、サンプル点の最大値をチェックするだけでは検出できないクリップが発生する可能性がある。
- そのため、正しくピーク検出を行うには、もとの離散波形データをアップコンバートし、サンプル点の間の真のピークを検出する必要がある。
- "ピークホールドタイム": [800ミリ秒, 2秒, 4秒, 無限]から選択
- "リターンタイム": メーターの表示値が1秒あたりに何dB下がるかの設定。-4dB/sから-50dB/sまでいくつか選択できる。IEC Type I(-11.8dB/s)が推奨。
- "スケール": メーターの表示スケール。
["指数", "セクショナルdB - リニア"]
から選択できる。"指数"は、音量が大きいほどより表示範囲が広くなるモード。"セクショナルdB - リニア"は、[0dB .. -24dB]
の区間と、[-24dB .. -60dB]
の区間で別のリニアなスケールを使用して表示するモード。 - "チャンネルの順番": 一つのメーターに複数チャンネルを並べて表示するときの順番。
- 標準のミキサーコンソールにはピークメーターしか付属していないので、ピーク値が塗りつぶされたバーとして表示される。その上にピークホールドしている値が細いバーとして表示される。
- ピークホールド値は、"ピークホールドタイム"に設定された時間だけホールドしたあと下降を始める。
- ピーク値、ピークホールド値が減少するスピードは、"リターンタイム"に設定された通り。
- 付属プラグインの"Level Meter"には"ピークホールドタイム"と"リターンタイム"の設定なし。"Multi Meter"は"ピークホールドタイム"に相当するパラメータあり。"リターンタイム"に相当するパラメータはなし。
トラックのレベルメーター |
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